2017年の梅生育状況は、
開花期より、例年比【1週間前後の生育遅れ】で、
推移してきました。
5月の高温少雨の気象影響により、
【果実肥大】に繋がらずに、
【果実熟度】が進行する事態に陥りました。
【小玉傾向】による【生産量ダウン】は必須の中で、
5月中旬~7月上旬の間、収穫出荷に追われました。
収穫シーズンが無事終了し、
当園の2017年【梅作柄情報】を取りまとめました。
『作柄レポート』として、以下に記します。
壱. 手取り収穫による作柄分析
本年、事前【作柄把握】の意味合いも含め、
5月中旬に収穫出荷する『カリカリ南高』に取り組みました。
当園は、南高梅園地【約2ha:20反】の大半を、
【ネット収穫】する体制をとっています。
6月中下旬に最盛期を迎える【ネット収穫】に向け、
『カリカリ南高』/『手取り収穫』時に情報収集し、
【グラフ化⇒分析】して、出荷方針を決めるようにしています。
『カリカリ南高』の出荷規格は、
Sサイズ以上果実を【ほぼ無選別】で出荷できます。
※9割以上を対象規格として出荷可能
規格外については、【加工果】として出荷可能
5月中下旬『南高梅:青果出荷』の荷受け前が
出荷対象期間で、果実品質/果実肥大度の把握をする
には、【うってつけ】だと感じています。
◆必要最小限の防除回数に減らせる【経費削減】
◆通常【ジュース】となる規格も対象規格で出荷可能
◆事前価格提示による【相対出荷】
以上の特典を意識しつつ、
例年【強風】etc.により、品質的に劣る園地を対象に
出荷対応しました。
本年のような
【果実肥大鈍化】/【取引価格高騰】の際には、
メリットが発揮しにくい出荷規格だと感じています。
それでも、【メリット】を感じる部分があるので、
次年度以降も出荷対応を継続する予定です。
◆2017年の果実品質の傾向としては、
四月【100㎜超の降雨量/強風】の気象要因から、
『かいよう病』の発症が一部園地で多く見られ、
全般的に【秀品率低下】の傾向と想定してます
例年、当園では一部園地を対象に、
『南高梅』の手取り収獲出荷をしています。
果実肥大【鈍化】の傾向から、
5月下旬~6月上旬期間の
『南高梅:手取り収獲』を【一時休止】して、
【果実肥大】を待つ戦略にしました。
『ミスなでしこⓇ』収穫終了後より、
本格的に【手取り収穫】した情報を取りまとめ、
昨年産データと【等級分布】を比較分析しました。
本年の傾向としては、
◆秀品率:昨年比の約9割程度
◆優品率:昨年比の約1.5倍程度
全般的に【小傷が多い品質傾向】であると想定し、
大部分を占める『ネット収穫南高梅』は
【漬け梅<加工原料出荷&市場出荷】を意識して
出荷振分方針を決定するのに活かしています。
弐. 当園の南高梅生産量予想
南高梅【2017】の作柄は、
【樹齢分布】が大きく左右していると
幼果の頃より予想していました。
樹齢による着果量ドカスカが激しい傾向
が本年作柄の特徴と考えてます。
◆老木:かなり不作【一部のモノは皆無】
◆成木:樹勢による着果量の幅が広い
樹勢【悪】以外は【平年並】
◆若木:【平年並】
◆苗木:未着果で収穫【対象外】
当園の生産予想量は、
【園地若返り】の影響【自然増】を想定して、
◆4月末時の予想量【前年比:113%】と
見積もってました。
◆5月気象による『果実肥大鈍化』を実感して、
5月末時の予想量【前年比:106%】と
下降修正しています。
『小梅』や『ミスなでしこⓇ』の果実肥大状況から、
【梅雨入り】の降雨による『果実肥大』を期待し、
『南高梅』についても、【終盤勝負】の戦略で、収穫出荷に挑んでいます。
参. 南高梅の繁忙期予想
南高梅【完熟落果】するピーク予想する手段として、
『花の満開期からの積算温度1,900℃越え』
という1つの【目安】があります。
満開期を【2/10】と設定して、
気象庁【南紀白浜】の気象データを基に
ピーク日【目安】を算出しながら、
収穫作業に活かしてみました。
6/18時点の気象データから算出すると、
6/22【木】頃と予想して、作業に取り組みました。
2017年産『南高梅』は、
平年比【7~10日遅れ】の生育状況は依然のままで、
5月の【高温小雨】の影響から、充分な果実肥大に
至らない状況となりました…。
そのため、定期的な降雨をもたらす【梅雨入り】迄
果実収穫を遅らせる様々な手法をとって、
成熟するまで【果実肥大】を図りました。
やや少し【ズレ】はあるものの
満開期からの積算温度【1,900℃】以上に
落果ピークが到来する傾向が実証されました。
6月に入り、
2017年産南高梅の作柄が【不作】であると判明し、
青果価格/市場価格は
例年にない価格高騰で維持しました。
収穫ピーク日が【6月下旬】と予想できたので、
6月中旬に『手取り収穫』で急きょ対応して
収益UPを図りました。
2017年の『梅雨入り』による本格的な降雨は、
6月21日以降となりました。
『果実肥大』を得るために
【果実熟期】を遅延する施策が功を奏したのか、
3Lサイズを主体としたタマ流れの
予想以上の【サイズ分布グラフ】となってます。
四. 南高梅 2017収穫レポート
産地全体が【不作傾向】である状況から、
市場価格は【昨年比2倍】で収穫終盤まで
取引されました
市場価格と【平均梅タル予想価格】を比較して、
『加工原料出荷』/『手取り出荷』の方が望ましい…
と考えて、出荷振り分けに努めました。
その結果、
本年の漬け込み数量は【昨年比:56%】に減少しています
果実肥大前に『手取り収穫』対応した事で、
予想量を大きく下回ってる園地がある状況です。
当園の樹齢分布による【自然増】の効果があり、
◆前年比:99%
◆5月下旬予想比:91%
という【好結果】を得られています。
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lxbfYeaa (土曜日, 07 5月 2022 22:27)
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lxbfYeaa (土曜日, 07 5月 2022 23:41)
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lxbfYeaa (土曜日, 07 5月 2022 23:43)
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lxbfYeaa (日曜日, 08 5月 2022 02:00)
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lxbfYeaa (日曜日, 08 5月 2022 04:01)
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lxbfYeaa (日曜日, 08 5月 2022 04:48)
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