当園では、約50aの柑橘を栽培しています。
そのうち『早生温州みかん』の栽培面積は、約35a
2015年時点では、【227本】の植栽を確認しています。
樹上で完熟させて収獲する【木熟収獲】をしている
事も関係して、隔年結実【2年に一度の着果】する
生育となっています。
全国的にも、温州みかんの隔年結実が起きており、
本年産は、表裏のある作柄の【裏年】にあたります。
2016年産温州みかんの【収獲/出荷】作業が一段落しました。
一段落した機会に、各種情報をデータ化しました。
前回裏年【2014年】データと比較検証し、
色々とレポートを綴っています。
壱. 収穫データ比較
当園の柑橘園地は、
大きく分けて【4つのエリア】に大別されます。
『夏柑あと【上/下/背】』と『晩柑あと』の4エリアです。
【裏年】にあたる本年は、
『晩柑あと』主体の着果構成となっています。
近年の【カミキリムシ幼虫】による枯死原因による、
着果対象樹の激減により、
2016収穫量は、前回【裏年:H26】と比較して、
【約57%】に大幅激減しています。
2016年の生育調査はできていませんが、
◆枯死本数は、毎年【十数本】で、全体の5~15%
◆育成中の小木本数【全体の約1/5】
◆成長途中で未着果の幼木
以上の状態から、全体植栽本数の【約1/4】程度の
【50~60本】が着果対象本数となっています。
※着果対象本数の減少理由
当園の温州みかんは、【木熟収獲】をしてる為、
収獲した翌年は未着果となる『隔年結実』が生じています。
また、近年【カミキリムシ幼虫】による食害で、
毎年十数本単位で【枯死】してる状況です。
枯死した箇所は、苗木を新植対応していますが、
柑橘は、販売できる果実が着果するまで十数年の
期間を要します。
その影響から【着果本数率】は減少しています。
弐. 階級分布グラフ
当園では、
『ちぃちゃいおみかん【甘ちゃん。】』として、
3S~2Sサイズのモノを利用して、販売対応しています。
一般的な柑橘農家に比べて、着果過多にする事で、
【着果ストレス】を利用して、
糖酸度をクリアする【小玉果実】を育成する手法を
取っています。
本年産は2014年産に比べ、
【初期の摘果調整】で、【着果過多】を意識して
着果果実を多く残したので、
果実サイズは【小さめ】で移行しました。
◆9月以降の【定期的降雨】
◆【果実肥大の液肥防除】
で望ましいサイズ分布&着色度になっています。
初期の【摘果調整】が【+:プラス】に働いて
【浮き皮】etc.の【ハネ果】の発生に繋がらなかった
ように感じています。
また、本年は【適期防除】だったのか、
【黒点病果実】が少なかったのが大きく影響していると感じています。
※【ハネ】:サイズ込【並】/格外/ジュース
参. 出荷分布グラフ
枯死多発による状況から、
着果対象本数激減による【収穫量減少】が
明確にデータ上に出ています。
前回裏年【H26】比【約4割減】の収獲状況です。
幸いな事に、
◆過去の【個人注文】が減っている
◆新規の【甘ちゃん。】が注文増加
の状況から、
【個人注文】は、一昨年と【横ばい状態】です。
【小玉傾向】の玉流れだったことで、
『JA出荷【別注】』主体の出荷体制となり、
『JA出荷【完着】』出荷量は少ない状況です。
現状でも、【カミキリムシ幼虫】による枯死は
例年多発しています。
前回裏年【H26】比で、
【約4割減】の傾向が継続した場合、
次回裏年【H30】時は、『約1.5t』の収穫量まで激減する事が予想されます。
柑橘新植苗木の着果は、非常に時間を要します。
枯死本数を抑える努力をもっとしないと…と感じた
データ分析でした。
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lxbfYeaa (日曜日, 08 5月 2022 03:43)
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