日本の冬の定番といえば、
【こたつ】が目に浮かび、その上には【みかん】が欠かせません。
『こたつにみかん』と組み合わされて表現され、
【こたつ】で冷めた身体を温めながら、
甘酸っぱい【みかん】を食べる【家族だんらん】の
風景は、日本人の誰もが思い浮かべるイメージです。
『みかん』果皮の鮮やかな明るい橙色は、
和色で【蜜柑色:みかんいろ】と表現されます。
冬をイメージする『みかん』果皮を表す
橙色の和色『蜜柑色:みかんいろ』を、
【冬色】と認定しました。
壱.『蜜柑色』の雑学
『蜜柑色』は、
ミカン果皮のような、【鮮やかな黄赤】とされています。
JISの色彩規格では、【橙色】より赤みが少なく、
黄色みが強いとされています。
日常的には、橙色同様【オレンジ色】と呼ばれます。
『蜜柑色』の【蜜柑】とは、
ミカン科ミカン属のうち、皮剥きが容易で甘味のある
果実の総称で、『温州みかん』を指しています。
弐.『温州みかん』の雑学
日本が世界に誇れるみかん品種『温州みかん』
日本原産の品種で、
欧米でも【Mikan】/【satsuma mandarin】
の名で呼ばれています。
甘い柑橘の意味合いから、【蜜柑】と漢字表記される場合もあります。
一般的に【みかん】と言えば、『温州みかん』を指しています。
『温州みかん』は、日本の代表的な果物です。
実際、近年まで【日本で最も消費量の多い果実一位】
の地位を確立してきました。
ただ現在では、【バナナ】に抜かれて二位に転落しています。
◆『温州みかん』の特徴
果実が大きく食味に優れ、種が少なく高収量
皮が手で剥きやすく、かいよう病に強い
生産量が多い【表年:奇数年】と、
少ない【裏年:偶数年】が存在し、
隔年結実が顕著に発生する
機能性成分【ベータクリプトキサンチン】を
大量に含有する
◆『コタツみかん』
日本の冬の定番『コタツにみかん』として、
その地位を確立してきました。
現在では、【こたつ文化】の衰退と共に、
みかん消費量も、最盛期の【1/4】まで
激減しています。
◆温州みかんの大別
温州みかんは収穫時期に応じて、大きく4種に
大別されます。
【極早生温州/早生温州/中生温州/普通温州】
・極早生温州:9~10月収穫出荷品種
【日南の姫/日南1号/上野早生/ゆら早生】
・早生温州:10~12月収穫出荷品種
【宮川早生/興津早生】
が、紀南地方では生産出荷の大半を占めています。
◆【菊みかん】とは?
生産者の間では、
果実ヘソ側がボコボコしてる果実の模様を、
菊の花に見立てて【菊みかん】と呼ばれています。
1本の木から僅かしか誕生しない代物で、
【じょうのうが薄く濃縮した味】が特徴です。
果皮が剥きにくい難点はありますが、
【みかん通】の間で、徐々に浸透しています。
出典:Wikipedia【温州みかん】
参. 和歌山県と『温州みかん』
温州みかんの生産地は、
【和歌山県】と【愛媛県】が『二大生産地』として
有名で、広く認知されています。
1970年より34年連続で【愛媛県】が収穫量1位
2004年より13年連続で【和歌山県】が、
全国一の地位を確立してる状況です。
◆和歌山県下の主要ブランド
有田みかん:県下の代表的ブランド
【田村みかん】etc.
紀南みかん:田辺市周辺で栽培されるブランド
【大坊みかん/紀南みかん天】etc.
◆和歌山剥き
みかん農家の間で、
手早くきれいに剥く方法として広まる
【正統和歌山むき】/【割りむき】とも呼ばれる
出典:Wikipedia【温州みかん】
※『和歌山むき』を動画説明
◆スポットCM
早生温州みかんシーズンになると、
スポットCM『有田みかん【ミカピーの唄】』
が流れる
※有田みかん(ミカピーの唄)スポットCM
四. 『温州みかん』最新情報
『温州みかん』は、
国内かんきつ出荷量【約7割】を占める代表品種
日本原産品種と言われながら、
出生【親品種】は今まで不明とされていました。
最新のDNA鑑定技術を利用した結果、
農研機構【農業・食品産業技術総合研究機構】より、
『温州みかん』の出生の秘密が紐解かれ始めました。
◆種子親【めしべ】:紀州みかん
・中国より伝わった柑橘/小みかんとも呼ばれる
・香り&食味に優れる
◆花粉親【花粉】 :クネンボ【九年母】
・インドネシア原産柑橘/独特の香りを持つ
両者共に、江戸時代に【主要かんきつ】品種でした。
何時?/何処で?の詳細判明には至っていないようです。
しかし、
【優良品種】の『温州みかん』系統が判明した事は、
今後の品種開発育成を進める上で、
大きく【道が開けた】と考えられています。
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